過去ログ - 【スーパーダンガンロンパ2】天倉「俺はいったい何者なんだ?」【安価】【オリキャラ中心】
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992:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/08/21(木) 09:56:13.64 ID:3alGzjRB0
「なんで……? どうしてぇ……」

 

 口から大量の血を吐きながら、梨華はずっとそう呟いていた。そう呟いたまま、その声は小さくなっていき、やがて完全に聞こえなくなった。息絶えた梨華を見下ろし、あちこちに付いた血を見て、梨花はひどく顔をしかめた。

 

「汚らしいッ……!!」

 

 こんなもので、私の身体が穢されることなどあってはならない。こんな野蛮な一般庶民の血が、私の身体に触れていいわけがない。なのに、こんな形でその汚らわしいものに触れることになるなんて。

 けれど、今回ばかりは仕方がない。こちらの言うことを聞かなかったあちらが悪いのだ。この私の言うことに逆らうことなど、絶対にあってはならないことなのに。

 

「優勝するのは私ッ……! 家に帰るのは私なの!! あんたと違って、私はこの世界に必要な人間なんだからッ! あんたみたいに何の取り柄もない、野蛮な一般庶民とは格が違うのッ!!」
「そいつはどうかな?」

 

 突然聞こえた低い声。それと同時に感じる強烈な痛み。首は熱く、でも逆に身体は冷えていくような、そんな奇妙な感覚。

 それが何を意味するのか、梨花が正確に知ることはなかった。鋭い刃物で正確に頸動脈切られたことで大量に出血し、そのせいで一瞬のうちに意識は飛んでしまっていたから。声を出すことはおろか、まるでいきなり舞台が暗転したかのように自身に何が起こったのか欠片も理解できなかった。誰が自分を殺したのか。どうして自分が死ななくてはいけなかったのか。その全てを知ることがないまま、痛みを感じる頃には梨花は完全に事切れていた。

 

「俺からしてみれば、お前も久住と大して変わらねぇよ。馬鹿で無知で、傲慢で世間知らずのお嬢様」

 

 梨華の上に折り重なるように倒れている梨花の死体を見ながら、有馬孝太郎(男子1番)は一人不敵に笑っていた。



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