2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/07/10(木) 23:29:20.96 ID:F+qqrKIo0
「大丈夫よ。大げさなんだから」
「ま、良いんじゃないかな」
「あなた!」
直ぐに怒ると皺が増える、なんてことを言って火に油を注ぐのは得策じゃない。
ただ、娘の事だから全ての手回しは進めている筈だった。
「はい、これその事務所の社長さんの名刺、あと親の同意書ね」
「……765プロダクション。聞いたことないな」
ご丁寧に捺印マットに朱肉まで用意してあるとあっては、もう言った所で始まらない。
「母さん、ハンコ出してくれ」
「あなた!」
そう言う妻も、こうなったら律子が梃子でも考えを変えないという事は分かっている。
納得がいかなさそうな顔で判子ケースを取り出すと、私に手渡した。
「まあ、やれるだけやればいい」
そう言って、割と軽い気持ちで私は判子を押した。
12Res/9.34 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。