12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/07/11(金) 21:15:02.99 ID:7iy1jcu1o
「いってぇ……なんだこのガキ?」
男は水溜りを踏みつけながら立ち上がると、そのままボクの方へと歩を進めた。受けた衝撃が大きかったのか、ボクの体は言う事をきかない。男に髪を乱暴に掴まれ、そのまま無理矢理立たされるボクの体。
「血の臭い……まさか、お前が……?」
何とかボクの意思が体に伝わり、男の金的を狙って足を振り上げようとした。しかし、その足は男の体を捉える事はなく、ボクの体が再び宙を舞う。今度は彼女の近くにごろごろと転がり、血の水溜りの上で止まった。
「気持ち悪いガキだぜ……こんなガキが、連続殺人犯なのか?」
男が銃口をボクに向けながら、独り言のように呟く。ボクはその言葉に何も返さず、銃口をじっと見つめ返した。
「まぁいいか。どうせ見られたからには生かして返さねぇんだし」
男はそう言って、引金に指を掛ける。轟音が響いて、ボクの頭にかつてない衝撃が走った。ぐわんぐわんと視界が揺れて、彼女の血とボクの血が混ざりあう。もう一度轟音が響き、ボクの体が床にたたきつけられた。
何度も見慣れていたはずの血の色が、今日はやたらと鮮やかに映えて見える。
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