20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/07/12(土) 00:52:36.99 ID:w/26O5Id0
「よぉ、返事しろってー。きーてんのかよー」
いつまでも返事しないと、声を間延びさせて注意を引こうとするんだ。こういう所は凄く子供っぽい。
無邪気な素振りを見せつつも、俺を心配してくれてる。それが堪らなく愛おしく感じる。
体調が悪い時に家で心配してくれる人とかいないから、そう感じるのか。
じっと晴を見つめる。そうすると胸の奥に火が灯ったような小さな熱と、そして同時に消え入ってしまいそうな程の甘い苦しさが生まれた。
酔いとは違う恍惚が頭と体をぐるぐる回っている。先程から晴の何が可愛いだとかそういう思考がループしている。
どうしようも無い困り事が首根っこを掴んで、目の前にいる彼女から視線を逸らさせてくれなくなる。
あぁ、そうか。
「なー、少しは反応しろよー……まさか、目開けたまま寝てるんじゃないよな」
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