22:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/07/12(土) 00:54:07.43 ID:w/26O5Id0
晴の匂いがもっと強く感じられる。その匂いを吸う度に喉の奥が焼けるように切なくなる。泣きたくなる。
炊きつけられたように一つの感情が増えていく。それは爆ぜて、もう抑えが利かない。
ようやく理性を取り戻した時、俺は晴に覆いかぶさって無理やりキスをして、晴を泣かせていた。
俺は慌てて飛退き必死で何度も謝ったが、晴はしゃくり上げるばかりでまともに会話は出来なかった。
晴がようやく泣き止み、何とか許して貰おうとまた声をかけようとしたが冷たい声で「もう寝る」と言われ、そこから先は何も言いだせなかった。
晴が布団を顔まで被り、表情を見せてくれなかった。俺は何も言えずにロフトに昇り苛まれながら眠るしかなかった。
翌日、晴は口をまともに聞いてくれなかった。起きてすぐに、朝飯も食わず何も言わずそのまま帰ってしまった。
当然だった。体格の違う大人に襲われたんだ。怖かったに決まってる。それが親しかった人なら尚更。
俺の事ももう嫌いになってしまっただろう。
俺は自分のした事を何度も悔いた。だがもう戻ってこない。
あの子とはもう、一緒に笑えない。
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