30:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/07/12(土) 02:14:34.81 ID:w/26O5Id0
「……ごめん。俺は晴が好きだ。俺は大人で、晴はまだ子供だってわかってるけど、でも……好きなんだ」
自分の都合ばかりだ。本当に許して貰うつもりがあるのか。
「あのっ、そうじゃ、ないよな。ごめん……晴がアイドルをやめたいとか、そう思うなら晴のしたいようにして欲しい。
好きだって思ってても、許されない事したんだ。怖い事したんだよな。だから俺を、訴えたって良い。嫌いになってくれて良い。
こんな事で許されるとは思ってないけど、でも……」
あんな風に迫った自分が許せなくて、ちゃんと晴に気持ちを伝えられている気がしなくて俺は言葉でもがく。
そこから先は言葉が何度もつまり、喘ぐようにただ音を発しながら口を何度も開閉させるだけになってしまった。
「あぁっ、クソッ……」
悪態が口を突いて出る。情けない自分にほとほと嫌気がさしてきた。
この薄っぺらい胸を広げて俺の心を見せつけられるならそうしてやりたい。
でも言葉は詰まって、蟠りを作って喉の奥に引っ込んでしまう。
もっとちゃんと謝らなきゃいけないのに。
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