過去ログ - エリカ「あなたが勝つって、信じていますから」
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121:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/07/23(水) 21:55:52.06 ID:o5khsuYE0

 階段を降りた暗闇の先。そこが悪がはびこるロケット団のアジトということは、フロアに点在する黒い団員達の姿ですぐにレッドは理解できた。

 しかしレッドは警戒よりも、戸惑いの方が大きかった。 

(皆寝てる……? 手持ちのポケモンは出してるみたいだけど……どういうことだ?)

 あるものは地ベタで、あるものは椅子に座って。ポケモンを出していても主人ポケモン共々深い眠りに落ちている。

(……)

 いつどこでなにが出てくるかわからない。レッドはフシギソウを出して周辺を警戒したが、人の話し声や動く音は聞こえず、ただ寝息しか聞こえてこない。

(あそこのエレベーターで下に行けそうだな。お)

 よく見れば先ほどレッドが追っていた男が道端で寝入っている。しかも倒れた拍子にだろうか、ポケットからエレベーターで使うであろうカードキーが覗いている。

(ラッキー)

「うわ!?」

 レッドが取りに行こうとした瞬間、フシギソウがレッドの前をつるで制する。

「どうしたフシギソウ?……!」

 これ以上進んではならないとフシギソウは暗に言っている。皆寝入っているこの状況、そして争った形跡はない。

 フシギソウはレッドを見ながら鼻を鳴らす動作をしたあと、花粉を舞い散らせるかのように背の蕾を揺らす。その動作のおかげでレッドは気づいた。

「ねむりごなが漂っている……。行け、ピジョン。ふきとばし」

 ピジョンが男の周りの空気をふきとばすと、フシギソウもつるを降ろした。レッドはピジョンとフシギソウの頭をなでカードキーを手に取る。

 エレベーターに差し込むとすぐに動き出し、レッドは乗り込んで地下へ降りていく。

(フシギソウが気づいたことから、草ポケモンによるねむりごなだろう。やはり、エリカさんか?)


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