過去ログ - エリカ「あなたが勝つって、信じていますから」
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122:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/07/23(水) 21:58:59.02 ID:o5khsuYE0

 エレベーターが開くと、これまたロケット団員の二人組とニャースが寝入っている。

「なんだ……かんだと……聞かれたらぁ……むにゃ……」

「答えて……あげるが……世の情けぇ……むにゃ……」

「待ってる……むにゃむにゃ……」

(あれ今しゃべんなかったか?)

 気になったが今はそれどころじゃない。先に進むと、今度はさらに開けた場所に出た。ジムで見るバトルスペースに似ている。

 大型のポケモンが闊歩できるほどの十分な奥行きがあり、天井も高い。

(地下にこんな場所が……)

 レッドはあたりを伺いながら、バトルスペースのトレーナーゾーンに立つ。

 その瞬間、レッドと対面のトレーナーゾーンにスポットライトが集中する。

「! なんだ!?」

 突然の光にレッドは目を細めたが、懸命に対面の相手の顔を確認しようとした。そして、ゆっくりと鮮明になっていく。

「ほほう。こんなところまで、よく来た」

 壮年の男性の声。スーツを着込んだ落ち着いた佇まい。しかし、その眼光は鷹よりも鋭い。

(っ!? この圧力は!?)

 畏怖と威厳が入り混じった圧倒的な戦意が、レッド一人に向けられている。

(あいつもポケモントレーナーなのか!?)

「エリカ嬢がしかけたねむりごなの罠、ここのわたしの部下は誰一人として潜り抜けることができなかったが、君みたいな子供が踏破するとはね。中々に楽しめそうじゃないか」

「あなたは誰だ!?」

「ふむ、色々と肩書は持っているが、サービスだ。子供の君にもわかりやすく教えてあげよう」

 男は自らの顔を親指で指差し、笑った。

 レッドは生まれて初めて他人に恐怖した。

「世界中のポケモンを悪巧みに使いまくって金儲けするロケット団! 私がそのリーダー、サカキだ!」

「……サ……カキ……!」

 この男が。いや、あいつは聞き捨てならない名前を言った。

「そうだ、エリカさんはどうした!?」

「彼女ならここだ」

「!」


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