過去ログ - エリカ「あなたが勝つって、信じていますから」
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128:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/07/23(水) 22:08:03.03 ID:o5khsuYE0
 今、ラッタは何をしている? 焦る主人に戸惑っているのか? レッドと同じく戦意を無くしたのか?

(ラッタは待っている。俺の命令を。俺を待っているんだ。俺に信頼を寄せ、勝利を勝ち取るために、俺の命令を待っているんだ)

「ははっ」

 レッドは下を向いて吹き出す。本当にかっこ悪いところを見せてしまった。

 そしてレッドは顔を上げる。もう、恥ずかしい姿は見せてられない。あの人にも、自分を信じて待つ仲間にも。
 
 そしてサカキのガルーラの動きを冷静に把握し、レッドはラッタに命令を下した。

(奴の動きが鈍くなったな。万全を期させてもらおう)

「ガルーラ、回復だ」

「ガルっ」

 ガルーラがサカキの近くに寄り回復を施される。この距離ならば攻めにきたラッタを充分に迎撃できる。

 サカキからすれば、少年にさらなる絶望を与えるためのデモンストレーションも兼ねていた。

(さあ、どんな命令を下したか……ん?)

 ガルーラの回復が終わったが、ラッタが攻撃にこない。

「ラッタ、きあいだめだ」

(ほう……こちらの回復をみこし、唯一のくもの糸を見つけたか。確かにラッタの火力を考えればそれしかない。自棄にならなかったのは評価しよう)


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