過去ログ - エリカ「あなたが勝つって、信じていますから」
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140:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/07/24(木) 23:43:38.62 ID:eB1pESsT0
 ロケットゲームコーナーはこの後通報したレッドによって、地下で睡眠をとっていたロケット団員のほとんどが御用となった。

 しかし当然、その中にサカキの姿はなかった。

 エリカが単身乗り込んだのは、突入を図る治安機構からロケット団員への密告者が出ても手遅れにするためだったらしい。ロケット団員が街で大手を振って稼ぐゲームコーナー、街の有力者に賄賂が及んでいることは想像に難くない。

 そのための草ポケモン達によるねむりごなの罠によって、エリカの思惑は8割方成功したと言えた。ただ最後、サカキに敗れるまでは……。

 エリカが受けたのはサカキが使ったニドクインからの毒針だったらしい。しかしエリカは草のエキスパート、草ポケモンは毒タイプとの複合タイプが多く、解毒は自家製漢方薬で済ませてジムに出向いた。

 レッドとタマムシジムの所属トレーナーは、まさかエリカはポケモンの技を受けた身で即日ジムを再開するのかと勘違いしエリカに思い直させようとしていたが、それは杞憂に終わった。

「皆さんありがとう。ここには今日忘れ物を取りに来ただけですから、どうか安心してください。ご心配をおかけして、申し訳ありませんでした」

 エリカは深々とジムのトレーナー達に頭を下げる。

「謝らないでくださいエリカさん!」「エリカさんが無事でよかった……!」「街では既に悪を打ち倒したエリカさんって話題が持ちきりですよ!」

 エリカの薫陶を受けてきたジムトレーナーの女性たち。皆一様にエリカの無事と功績に歓喜している。

「でもー、私達に心配かけるのはこれっきりにしてくださいね! 大事な私達のリーダーなんですから!」

 レッドにエリカの行く先をもらしたミニスカートの少女がぴしゃりとエリカに言う。エリカも申し訳無さそうに今一度謝罪した。

 そしてミニスカートの少女はレッドにウインクする。

(あの時言ったのは、わざとだったのか?)

 レッドが驚いていると、エリカが用を済ませたのかレッドのそばまで来る。

「今日は本当にありがとうございました。あなたが来なければ、私はどうなっていたか……」

「いえそんな! ぼ……俺が勝てたのは、エリカさんのアドバイスがあったからだよ。"落ち着いて"って。それがなければ、俺は大切なものを失っていた……」

「レッドさん」

 エリカはレッドにさらに近づき、レッドの手を取り両手で包む。



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