過去ログ - エリカ「あなたが勝つって、信じていますから」
1- 20
176:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/07/28(月) 23:33:39.89 ID:rKEPeYO40
「ええその通りよ。私がこの街のジムリーダーのナツメ……情けないことにね。見たところ、あなたは私を助けに来てくれた、でいいのかしら?」

 長い髪をかきあげながら極めて静かな口調、感情の起伏の乏しい女性だった。しかし、その瞳にはしっかりとした闘志と意思が感じられる。クールビューティとはこのことだろう。

 レッドはエリカとベクトルの違う女性の魅力に少し見とれていた。だがすぐに頭を切り替える。

「ええ。格闘道場とジムのトレーナーとの協同で、あなたと捕らわれたポケモンを救いにきました。とりあえずナツメさん、一緒に外に……」

「待って、私はポケモンが捕らえられている場所を知っているわ」

「! 本当ですか! それじゃあすぐに他の人に連絡をとって……」

 ナツメは首を振った。

「ダメよ。時間をかければ奴らに場所を移されてしまうかも。時は一刻を争うわ」

「……確かに。じゃあ教えてください。俺が先に助けに行きます。バタフリーをつけますから、ナツメさんは他の方と合流して」

「ダメよ」

「え」

「説明しにくい場所なの。私が案内するわ」

 そう言いながらナツメは自身の服を首からボタンを外していき胸元を開く。レッドは突然のナツメの行動に軽く悲鳴を上げ目を背ける。

「なっなにを!?」

 ナツメはすぐに胸元を直す。その手には2つのモンスターボールが握られていた。

「さすがにここまでは奴らも調べなかったわ。足手まといにはならない、いいでしょ?」

「え、ええ」

(そういうことか……………………)

 リッチがリーズナブルになっている。

「どこを見てものを言っているのかしら?」

「はっ!?」

 ナツメがビキビキとこめかみを痙攣させている。

「い、いえ! なんでもないですよ。……俺はレッド」

「レッド……。トレーナーとしての腕は信用して良さそうね。それじゃあ行くわよ。こっち」

 ナツメは即座に階段への道を早歩きで行く。レッドも慌ててナツメについていき、徐々に速度をあげるナツメにならって上階へと駈け出した。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
439Res/432.17 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice