過去ログ - エリカ「あなたが勝つって、信じていますから」
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183:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/07/29(火) 22:52:50.35 ID:+HCMrRvb0
「よう奇遇だな。こんなところでなにやってんだ?」

 ニヒルなにやつき顔は見間違いようがない。しかしレッドは敏感に感じていた。

 確かな力に裏打ちされた畏怖。サカキにも似たそのプレッシャーを、あのグリーンが放っている。

「グリーンこそ……! ここは今ロケット団に占拠されてる場所だ!」

「ああ、そんなことは聞いたな。俺はただ、フレンドリィショップの在庫がここで抑えられてるって言われてな。買い物でサービスしてもらうかわりに取りに来ただけだぜ」

「あなた、どうやってここに……って聞いた私が馬鹿だったわね」

 ナツメの言葉通りだった。4階の窓が盛大に割れている。レッドとナツメが2階で戦っている間にリザードンで突っ込んできたのだろう。

「さて、トレーナーとトレーナーが出会ったらって言いたいところだが、連中のポケモンを始末している間に俺のポケモンも消耗してな。リザードンも在庫持ってひとっ飛びしないと行けないから、勝負はおあずけだ。突っ込んだ場所にものがあって助かったぜ。他のロケット団も倒そうかと思ったが、レッドとジムリーダーがいるなら任せても良さそうだな。じゃあ後頑張れよ、バイビー」

 そう言うとグリーンはリザードンに飛び乗り疾風のように割れた窓から去って行った。レッドとナツメは呆然と見送るしかない。

「お……俺達はもう、戦えるポケモン持ってねえ! 勘弁してくれ!」

 エレベーターのロケット団員達はよっぽど怖い目にあったのか、動こうとしない。中には腰が抜けて立てないものもいるようだ。

(グリーン、一体何やったんだ……)

「……上に行きましょう、レッド」

「……はい。あの、ナツメさんもグリーンと面識が?」

「シルフカンパニーが占拠される前にジムで挑戦を受けたわ。結果は彼の勝ち。あの実力を持ったトレーナーは中々いないわね。ここまでとは思わなかったけど……」

(というかまだ街にいたのね……予知で見えなかったなんて)

「さあ、この階段を昇った先よ。……途中にまだトレーナーがいるわね。ここまで来たら、一気に突破しましょう」

「ですね」

 レッドがフシギソウを出し、ナツメもフーディンを繰り出す。

「む、侵入者だな! 行けゴルバット!!」

 階段の途中にいたロケット団員が気づきゴルバットを繰り出す。

「ここは任せて、毒タイプは相手じゃないわ」

 ナツメが一歩出てフーディンに指示を送る。ロケット団員はにやりと笑った。


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