過去ログ - エリカ「あなたが勝つって、信じていますから」
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186:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/07/29(火) 22:59:25.42 ID:+HCMrRvb0
「少々予定外の事が4階で起きてしまったようだが、大勢に影響はない。よくここまで来てくれた、レッド君」

 サカキはゆっくりと立ち上がり、社長机に片手をつきながら机を軽やかに飛び越える。そしてレッドと距離を保ったまま仁王立ちした。

「なっ……どうしてお前が! それにナツメさん……!?」

「……」

 レッドは部屋の隅へと引いたナツメを見るが、ナツメは顔をうつむかせたまま反応しない。

「借りたポケモンとはいえ、久方ぶりに私に土をつけたトレーナーだ。君のことは調べさせてもらった。是非もう一度会いたくてね。ああそれと、彼女は我がロケット団の一員だ」

「なんだって!?」

「我らロケット団の意思に彼女も同調してくれてね、はは、とういうのは冗談だが。彼女にも色々あるのだよ。まずは君のことだレッド君」

 サカキよりも背の低いレッドをあからさまに見下す視線。完全に子供を見る目だった。

「レッド君。君は私が仕掛けたテストに見事合格してくれた。格闘道場の空手王、シルフカンパニーの我が部下、人質の救出、そして階段にいたゴルバット使いはロケット団の中でもそれなりの使い手だったが、君はナツメ殿を援護しながら見事に突破した。その腕は見事、私の片腕となる素質がある」

「どうしてお前が格闘道場のことを……!? まさか!」

「もう一度わかりやすく言おうか。関所から格闘道場、そしてここに到達するのが私が君に仕掛けたテストだ。まあ、及第点を上げるとしよう。ナツメ殿も名演技だっただろう」

「なん……だと……?」

 愕然とする思いだった。格闘道場の空手王もナツメも、レッドは微塵も疑いはしなかった。


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