過去ログ - エリカ「あなたが勝つって、信じていますから」
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221:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/01(金) 23:27:25.26 ID:LFnNHA500
 閑話休題。レッドの面会者は多種多様だった。

「レッド君、少し無茶をしすぎだぞ」

「そうよ! もう、心配させないでよ……バカ」

「ありがとう、タケシさん、カスミ」

「ミーもいるよ! ボーイは本当にデンジャラスね!」

「はは、すみませんマチスさん」

 ジムリーダー達。彼らが集まったのはヤマブキシティを包囲してロケット団を捕らえるためだったが、奇しくも全員レッドが戦ってきた者達だった。

 タケシが安心したように微笑み、カスミはレッドを心底心配している顔でレッドの手を握る。マチスだけはレッドの勇気をたたえているようだった。

 そして次に訪れたのは、ヤマブキの空手王達。

「すまなかったあああ!!!」

 見事な五連土下座だった。レッドも乾いた笑いをするしかない。お礼にと格闘道場免許皆伝の証であるポケモン、サワムラーかエビワラーを受け取ってくれとせがまれたが、レッドはそのポケモンを使ってヤマブキシティを守ってほしいとやんわりと断った。空手王達はレッドの一言で男泣きし、医者と看護婦によって強制退場させられた。

 そして次に訪れたのは、シルフカンパニーの社長と社員達だった。

「ご、ごめんなさい! 俺のせいで、ビルがあんなことに……!!」

「いやいや。君の活躍のおかげで、ヤマブキにいるロケット団が壊滅したとグリーン君から聞いたよ。ビルはまた立て直せばいい」

「グリーン!? どうしてグリーンのことを社長は……」

「在庫をとりかえしてくれるように頼んだのは私なんだよ。ビルが占拠されたとき、ナツメさんとジムトレーナー達、そして空手王達が社員の逃げる時間を稼いでくれてね。私もその隙にフレンドリィショップに避難して、店員に身をやつしてロケット団の目をくらませていたんだ」

「成る程……」

「これは心ばかりのお礼だ。是非受け取ってくれ」

「……マスターボール! こんな貴重なものを……!!」

「ポケモンアイテムはトレーナーに使われてこそだ。君のこれからの良き旅路を祈っているよ」
 
 レッドは深々と頭を下げると、社長は朗らかに笑いながら去って行った。


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