過去ログ - エリカ「あなたが勝つって、信じていますから」
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241:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/03(日) 00:46:05.86 ID:cwKbWwke0
「なっなんだ。お前ら!?」

 スキンヘッドの男は訳が分からず混乱している。レッドは覆面の男たちと暴走族の間にピジョットと共に立つ。

 覆面の男と少女のレッドを見る瞳が、一気に敵意に変わる。

「なんのつもりだ、小童」

 レッドは表面上落ちつていたが、その胸中は迷っていた。

(今俺がやったことは、正しいことではないかもしれない。覆面の人たちは治安を守るため、正義のためにポケモンと一緒に戦っている。だけど……)

「……ポケモンが人を傷つけるところを、黙ってみている訳にはいかない」

 レッドとピジョットの体が勝手に動いていた。本当の正義など、レッドにはわからないし考えたこともない。ただ、レッドが言っていることだけが全てだった。

「ほう……」

「お前なにを言っているんだ! そいつは暴走族だぞ!」

「まあ待て」
 
 覆面の男が少女を制し、少女は不満げに押し黙る。

 レッドと覆面の男が無言で対峙する。すると、レッドの後ろにいた暴走族がモンスターボールを構えた。レッドも敏感にそれに気づいて振り返る。

「なんだか知らねえが、俺の前から消えな。俺はサイクリングロード暴走団の一人! 下手に歯向かえば痛い目を見るぜ!」

 スキンヘッドの男はレッドに助けられた事を微塵も気に止めず、モンスターボールを放りオコリザルを出現させる。

 レッドはふっと笑う。

「ポケモン勝負か? なら受けて立つ!」

「ああん? なんだこのガキ」

 暴走族はレッドをよくわからない生き物を見るような目で見る。 

「まあいい! オコリザル、奴を蹴散らせ! メガトンパンチ!」

「ピジョット! かぜおこし!」

 レッドはタイプ相性をいかし、ピジョットを上空に羽ばたかせてメガトンパンチを避け、オコリザルの背中にかぜおこしをクリーンヒットさせる。

「くそ! メガトンキック!」

 しかし負けじとオコリザルも飛び上がり、メガトンキックでピジョットに突撃する。

「ピジョット、つばさでうつ!」

 ピジョットも肉弾戦に応じる。つばさでうつとメガトンキックの激突は、以外にもオコリザルに軍配が上がった。

「よっしゃあ! もう一度だ! オコリザル! メガトンキック!」

「負けるなピジョット! つばさでうつ!」

(この少年……)

 覆面の男は静観していた。


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