過去ログ - エリカ「あなたが勝つって、信じていますから」
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264:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/05(火) 00:19:51.95 ID:A2if7Xi90
 ミュウツーは日に日に成長していった。

「すごい……! ミュウツーのサイコキネシスはフーディンの10倍の数値を記録しています!」

「ミュウ程多くの技は覚えられないけど、自己再生能力も耐久性も他のポケモンと段違いだ。ミュウツーに勝てるポケモン等存在しない!」

 フジを含めた研究者たちが口々に己らの功績を褒め称え合う。ミュウツーのあるゆるポテンシャルをテストし、実験が終わればすぐに冬眠状態に入るミュウツー。

 カツラは、専用の貯水槽の中で眠るミュウツーの姿を見る。親のミュウとはかけ離れていた。

(……これでいいのだ。ポケモンの持つ可能性。その解明は確実に成果が出始めている。ポケモンの謎を解き明かす事ができれば、お前も自由になるだろう。それまで、付き合ってくれ)

 しかし、ミュウツーの成長はある日を境に下り坂に入った。あらゆる能力の数値が下降していき、ミュウツーの姿も日に日にやせ細っていく。

 しかし逆に、貯水槽にいるミュウツーへの実験は熾烈を極めた。

「なんだこの数値は、もっと投薬を増やせ!」

「やめろフジ! これ以上投薬すればミュウツーが死んでしまうぞ! あんなに苦しんでいるのにわからないのか!!」

「何を言っているカツラ! 計器の数値はまだ充分に余裕がある! かまわん! 投薬を増やせ!!」

 そうフジが言った時、貯水槽がバラバラに砕け散った。ミュウツーが雄叫びを上げながらあらゆるエスパー能力を発現させさせ、壁をずたずたに引き裂いていく。

「!? 鎮静剤を!! 早く!」

 鎮静剤を打たれたミュウツーは、すぐに眠りについた。

 それからミュウツーの力は飛躍的に上がった。しかし、制御が効かない。あらゆる実験器具と拘束具が破壊され、研究員にも負傷者が出る始末。

 フジとカツラは研究者ではなく、いつの間にか暴れる囚人を押さえつける看守になっていた。

「……どうすれば、どうすればいい! あんなポケモン制御できるわけがない! あれが世に出てしまえば、大変なことになる! 我らは……怪物を創りだしてしまった……」

「フジ……」


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