過去ログ - エリカ「あなたが勝つって、信じていますから」
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33:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)
2014/07/14(月) 21:38:17.43 ID:IwkOwqpW0
 タケシは自分の出番が来るまで、自室で精神を集中させていた。

 手持ちは相手のジムバッジの個数に合わせ、イシツブテとイワークの二体。イワークは耐久力を活かしたカウンター技、がまんを備えている。

 正攻法で来る初心者相手に、相手を見る戦術性を教える極めて簡潔なデモンストレーションとも言える。

(ポケモン同士で傷つき傷を付け合うバトルにおいて疑問をもった俺でも、これから夢を目指す者の手助けくらいできるだろう。イシツブテ、イワークどうか俺に付き合ってくれ)

「!?……なんだ……!?」

 今まで聞いたことのないような歓声だった。自室までバトルスペースの轟音にも似た人々の声が響いてくる。

「タケシさん、出番ですよ」

「あ、ああ。しかし、この声は……?」

「いけばわかりますよ、皆待ってます」

 バトルスペースへの道を行く。いつもの数倍の眩しさと熱を感じるのは、気のせいではなかった。

「これは……!?」

 まるで一級スタジアムのようだった。突貫で作ったのであろうイワーク達を利用して作った階段上の観客席。

 そしてその席を埋める老若男女の大勢の観客たち、ニビシティの人口を考えれば驚異的な人数が集まっている。

『タケシさーん!』『頑張れー!』『その坊主つええぞー!!』『やめないでくれー!』

「にいちゃーん!! がんばれ〜!」

 タケシの弟と妹達まで勢揃いしている。


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