過去ログ - エリカ「あなたが勝つって、信じていますから」
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352:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/24(日) 21:18:41.47 ID:YJF15S+90
「……追い詰められたのだな。私は」

 ニドキングをモンスターボールに戻し、サカキは最後の手持ちのポケモンを手に取る。

 ピジョットはレッドの元へ羽ばたいて戻る。まだ戦えるようだ。

「よくやったなピジョット、怪我はないか?」

「ピジョ!」

 レッドの残りの手持ちはピジョットとフシギバナ。

(不思議だ。ここまで来て、なぜ俺は負ける気がしない?)

 サカキは笑った。ここまできてサカキの中の勝利の確信が全く揺らがない。

 根拠も理由もない。だからこそサカキは強者たり得ている。レッドはサカキのその様子を見て戦慄した。

「行くぞレッド。これが私の切り札、大地の二つ名を得るに至った我が半身だ。行けい! サイドン!!」

 サカキが繰り出したポケモン、サイドン。マグマの中でも生活できる頑強なる肉体、そしてどんな岩をも砕くパワーと角を持つ、岩と地面の怪獣。

 サイドンはゆっくりと目を見開き、ピジョットとレッドをにらみつける。そして大口を開け、

「グオオオオオオオオ!!」

 その咆哮でジムを震わせた。


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