過去ログ - エリカ「あなたが勝つって、信じていますから」
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378:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/30(土) 14:05:47.41 ID:Y1rPXhWF0

 男はバトルスペースに立つと、マイク音声不要の大声を発した。

「俺の名はシバ! 人とポケモン、友愛を持ってここまでたどり着いたポケモントレーナーレッドよ! 俺と俺のポケモン達は生半可な力では突破できない不動の肉体、そして強烈な力を持ち合わせてる! 見事打ち破ってみせよ!」

「言われずとも。例えどんな障害、高き壁であろうとも、俺達の歩みは決して止まりはしない!」

 レッドがポケモン達を回復させると、アナウンスがバトルスタートをコールする。

「ウー! ハーッ! 四天王の一人、闘のシバ!」

『バトル開始!』

「行け! イワーク!」

「行け! ガラガラ!」

 ガラガラのホネこんぼうは抜群だった。イワークの固い体を打ち砕くと、次いで現れたエビワラーも正面から射ち合って相打ちに持ち込む。

「見事……だがまだ終わらん! 行け、サワムラー!」

「行くぞ! バタフリー!」

「フリィイイ!」

 バタフリーの気合は一入だった。ここで活躍しなければ、レッドに選ばれ続けておきながら今まで足を引っ張ってしまった――少なくともバタフリーはそう思っていた――自分が許せない。 

「バタフリー、サイコキネシス!!」

「ぬう!?」

 シバの呻きは仕方がなかった。バタフリーの鬼気迫ったサイコキネシスはサワムラーを一撃で沈め、岩技で倒そうとして繰り出したもう一体のイワークも為すすべなくサイコキネシスの前に沈む。

「まだだ、カイリキー!!」

 シバの最後のポケモン、カイリキー。しかしレッドとバタフリーは確信を持って技を放つ。

「今のお前なら、誰にも負けはしない。バタフリー、サイコキネシス!!」

 バタフリーに飛びかかろうとしていたカイリキーをサイコキネシスで地に落とす。カイリキーはそのとき頭を強く打って目を回し、ついに立ち上がれなかった。

『バトル終了!! またしても勝者は挑戦者、レッドォ!!』

 シバはレッドへ叫ぶ。。

「どうしたことだ! ……俺が負けるとは! どうやってお前はその力を身につけた!」

「特別なことはないもしていません。俺はバタフリーの力を最後まで信頼していたから、それだけですよ」

「信頼……負けちまったら俺の出番は終わりだ!くそッ!次にいってくれ!」

 シバは背中を向けて吐き捨てるように言う。しかし最後にカメラが捕らえたシバの表情は、笑っていた。久方ぶりに感じた悔しさが意外に嬉しかったようだ。



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