過去ログ - 「なんてこと……なんてことしやがる……ッ!」
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19:おじさん ◆nlCx7YJs2Q[saga]
2014/07/14(月) 00:42:51.09 ID:4ENc1A5go



「……出来たぞ」



 そう言って湯気の湧き立つどんぶりを二つ、盆の上にのせ現れた父。
平素見慣れないその姿に驚いたが、そのどんぶりの内容には更に驚愕した。


 インスタントラーメンといえば素っ気無いもので、そのパッケージに描かれているものとは遠く離れた、スープと麺だけのもの。

 それが私の常識だった。

 ところがどうだ、父の持ってきたラーメンには袋の絵と同じものではないものの、豪華に野菜炒めが盛られていたのだ。


 常に無いご馳走に、夢中になって麺を啜ったのを覚えている。



 父は、私が食事をしている最中、私の事をじっ、と見つめていることの多い人だった。



 厳しい人だったので、私は、私の食事作法に注視しているのだと考えていた。
そう考えていれば彼の視線は威圧的なものに思えたし、正直、私も息がつまり、食事に身が入らないことも多々あったものだ。





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