過去ログ - 「なんてこと……なんてことしやがる……ッ!」
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おじさん
◆nlCx7YJs2Q
[saga]
2014/07/20(日) 23:07:41.02 ID:HNvJa/f9o
まだ旦那は帰ってきていないようだ。
しかし、時計の針は午前二時にもなろうとしている。そろそろ帰ってきても良いはずだ。
そうなるとどうだ。
私がモリモリと『アレ』をほおばっているところにクタクタになった彼が帰ってくる。
その可能性が浮き出てくる。
その絵面をたるや、妻としても女としても完全にNGだ、実にいただけない。百年の恋も醒めかねない。
しかし、だというのに。何故、何故だ。
どうして『アレ』の、『カレー』の匂いがしてくるというのだ。
まさか未だ私は夢の続きを見ているのだろうか。
クッソ、とろみのあるスープのみが鳴らす、あのクツクツという煮込み音まで聴こえてくる。
間違えてはいけない。グツグツではない、クツクツだ。小火で煮込んでいるあの音だ。
しかしこれは幻聴だろうとも。
いくら私がズボラとはいえ、流石に火の始末くらいは確認して床に就く。
ならばコレは夢だろう。けれど、それにしたってここまでリアルな必要は無いだろう。
「……仕方ないわね」
そう仕方ない。
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