過去ログ - 「なんてこと……なんてことしやがる……ッ!」
1- 20
38:おじさん ◆nlCx7YJs2Q[saga]
2014/07/20(日) 23:07:41.02 ID:HNvJa/f9o

 まだ旦那は帰ってきていないようだ。
しかし、時計の針は午前二時にもなろうとしている。そろそろ帰ってきても良いはずだ。

 そうなるとどうだ。

 私がモリモリと『アレ』をほおばっているところにクタクタになった彼が帰ってくる。
その可能性が浮き出てくる。
その絵面をたるや、妻としても女としても完全にNGだ、実にいただけない。百年の恋も醒めかねない。

 しかし、だというのに。何故、何故だ。



 どうして『アレ』の、『カレー』の匂いがしてくるというのだ。



 まさか未だ私は夢の続きを見ているのだろうか。

 クッソ、とろみのあるスープのみが鳴らす、あのクツクツという煮込み音まで聴こえてくる。

 間違えてはいけない。グツグツではない、クツクツだ。小火で煮込んでいるあの音だ。


 しかしこれは幻聴だろうとも。
いくら私がズボラとはいえ、流石に火の始末くらいは確認して床に就く。
ならばコレは夢だろう。けれど、それにしたってここまでリアルな必要は無いだろう。


「……仕方ないわね」




 そう仕方ない。





<<前のレス[*]次のレス[#]>>
104Res/64.70 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice