過去ログ - 「なんてこと……なんてことしやがる……ッ!」
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63:おじさん ◆nlCx7YJs2Q[saga]
2014/08/09(土) 21:14:55.57 ID:nD0pir9io


「まだ、食べる?」


 まだあるのか。当然、というところで男の思考は戻った。


「待て、お前は一人か?」


「一人よ、お母さんならいない。今日も仕事」


 やはりか、と、男は自分の予想が当たっていたことを確認する。
同時に己の間抜けさも。
こんな一軒家で、一人暮らしなわけが無い。家族がいる可能性が高いに決まっている。

 今は過ぎ去りつつある空腹のせいで、己はまともな判断が出来なかったのだと胸中で言い訳し、男は本来の目的を実行すべく口を開いた。


「金目のものを出せ」


「……わからない」


 変な子どもだと思っていたが、やはり年相応だ、男がそう告げた先、見るからに顔はこわばる。

 わからない。当然か、親が仕事で不在ならば、財布などは当然持ち出しているであろう。
こんな小学生ぐらいの子どもが通帳や印鑑の場所を知っているとも思えない。本当にわからないのだろう。




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