過去ログ - 「なんてこと……なんてことしやがる……ッ!」
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78:おじさん ◆nlCx7YJs2Q[saga]
2014/08/16(土) 23:15:01.78 ID:Xec8vERTo

 男は述懐する。

 食事とは楽しく在るべきである。ソレこそが人を人足らしめる最大の要因の一つ。
食事中の会話は人と畜生を分ける『豊かさ』なのだ。 少女と男は視線を交わすことは無い。会話も無い。
しかし必要ない、必要ないのだ。

 食器にスプーンがこすれる音を聴け。それだけで一心不乱に飯をかっ込む少女の姿が目に浮かんだ。
そして彼女も自分の姿を容易に想像していることであろう。

 突如、スプーンを置き、席を立つ少女。その意図を男は問わない。既に彼女のとらんとする行動を察知し、一言。


「すまん」

「ん……」


 熟年の夫婦の如きやり取り。少女が出したのは二つのコップ、そして麦茶。
かっ込んだ炒飯を租借しながらのその行動。
決して褒められたものではない、しかしどうだ。この気遣い。これこそが人である。
食を通し、今日会ったばかりの二人であっても以心伝心の境地に達することが出来るのだ。




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