過去ログ - 「なんてこと……なんてことしやがる……ッ!」
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89:おじさん ◆nlCx7YJs2Q[saga]
2014/08/24(日) 23:21:41.40 ID:Acc7/fNto





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 深夜、というより、もう朝方である。日は未だ明けていないものの、新聞配達員はその業務に取り掛かる時間だ。

 産業道路から離れたこの住宅街で、軽薄な赤色のスポーツカーが走っていた。進路によどみは無く、やがて一つの家に停まる。

 スポーツカーから出てきた女の足取りはおぼつか無い。
崩れた化粧。だらしなくはだけた衣服。ほのかに赤い顔。
深酒の末、男と寝て、そのまま帰ってきたことなど誰の目にも明らかなことである。

 使い古したブランド物のハンドバッグから鍵を取り出したその時である。


「おい」


 突如の声に振り向く女。否、振り向くことは出来なかった。
力任せに首根っこを押さえつけられ、腕をねじりあげられ。壁に叩き付けられる。


「え!?え!?」

「黙ってろ」


 何が起きているのか理解が追いつかないまま、背後から底冷えするような声で囁かれる。殺される。女は恐怖した。



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