過去ログ - 続・スーパーカンタイロンパ2 -さよなら絶望鎮守府-
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◆jPpg5.obl6
[saga]
2014/11/04(火) 23:59:51.33 ID:S1wI5TL90
<再開>
刹那、表情が消える。理性ではなく傭兵として染みついた防衛本能からくるものだった。近くにあった点滴用のバーで迎撃する。
しかし爪はあっさりと切り裂く。しかし追撃しないでモノクマは少し呆れながら怒ったように言った。
モノクマ「戦闘に関しては残念じゃないのにねぇ。むしろ今ので死んでたら面白かったのに。・・・ほーんと中途半端だよね!今の君は!」
天龍「けど龍田の事を理解できるのは俺だけだ・・・。だから戦えないな・・・」
どこまでも残念でシスコンめいた言葉を言う天龍。冷徹な顔とは違うため普段とのギャップが激しい。
しかしモノクマは言葉を返さない。
天龍「俺は・・・龍田を一人ぼっちにはできねぇんだよ・・・!」
次の瞬間、保健室のモニターに1人の少女---本物の龍田が映し出されていた。
同時にモノクマとは違う声が響き渡る。
龍田「ねぇ、天龍ちゃん・・・」
天龍「お、おう!なんだ?」
数日ぶりに聞く肉声に天龍は目を輝かせた。だが、すぐ曇ることとなる。
龍田「私ね、天龍ちゃんには感謝しているの。本当よ?」
おそらくこのモニターだけ映しているのだろうか。とても穏やかで優しかった。
天龍「龍田・・・?」
龍田「ごめんね。私・・・さっきも殺させようとしたし・・・今もひどいことしている。天龍ちゃんが吹雪のことどう思っているのか知っているのに・・・」
天龍「お、俺は別に・・・」
龍田「無理しなくてもいいわ〜。普段は写真なんて取らないし提督の戦術に文句を言って演習に参加しなかったけど吹雪と一緒のチームに居る時だけ参加したわよね〜」
純粋無垢と言う言葉が似合う微笑みを向ける「超艦隊級の絶望」。傍から見ればからかっているようにも見える。しかし天龍は逆に不安になった。
龍田「自分1人で突っ込んで演習相手ボッコボコにするんじゃなくて連携とって戦えば高評価なのに残念よね。でもそこも含めて私は、好き」
その言葉に全身を震わされた。妹に何度も言われたかった言葉。
信じていた。何を言おうと本当は天龍が好きであると。何故なら龍田の絶望を理解できるからと。
でも甘かった。理解しきれてなかったのだ。そんな感情を持っていたなんて。だからこそ、この言葉は龍田にとっては「決別」のための言葉と気づいてしまったのだ。
龍田「・・・天龍ちゃんなら「きっと願いはかなうわよ。そう信じている」」
「超艦隊級の絶望」同士で決して使わない言葉。妹に別れの言葉を言われたのだと、気づいてしまった。
この数十年は「超艦隊級の絶望」として生き、捧げていた。しかしそれももう無駄だ。妹に拒絶させられた事実だけが付き落とす。
---だからこそ。天龍は初めて「希望」を抱いた。いつものように罵倒をするようなものばかりだと思っていた。
決してMではないが今の状況なら銃弾の雨に嘲(あざけ)りと共にあびる方だと思っていた。しかし---
龍田「愛してるわ。「天龍ちゃん・・・バイバイ」」
するとモニターは暗転し最悪の声で最悪の言葉を紡ぎだす。
モノクマ「家族愛っていいよね。ところで殺人事件の多くが家族が犯人だって知ってた?しかも大半は子殺しなんだぜ?」
しかしそんな言葉が聞こえないのか---天龍は持っていた点滴用のバーを落とした。
天龍「ごめんな・・・ごめんな・・・龍田・・・。こんな姉でよぉ・・・本当に・・・ごめん・・・ごめんな・・・さい」
小声で呪文のように言いながら輸血パックを鉄棒を持って吹雪の横たわるベットへ近づいた。
天龍「ちゃんとやるさ。だから・・・だから・・・」
<今回はここまで>
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