過去ログ - 先輩「そこから見えるのは、どんな景色ですか?」
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35:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/07/17(木) 00:01:16.29 ID:5EAW9f05o



 夕飯を食べ終えたあと自室に戻り、さて、何をしようかと考えた。
 
 とりあえず筆記用具を広げて今日の授業で出された課題を進めようと考える。
 他にすることのない人間というものは暇つぶしに勉強をするものなのだ。

 集中を乱すものさえなければ課題はすぐに終わる。そうしてまた手持ち無沙汰になった。
 
 秋は日暮れが早い分、手持ち無沙汰でいると無駄な時間を過ごしているような気になる。
 長期的な目標でもあれば、実現に向けてささやかな努力でも積み重ねているところなんだけど。

 あいにく俺は無目標で自堕落な人間だったので、その日その日の先を考えるということが苦手だった。
 
 仕方なく、俺はいつも使っている大学ノートを広げて、小説を書こうと思った。

 小説。 
 実に文芸部員らしい暇つぶしだ。

 素案のつもりで、大雑把な場所と人物、時間を決め、適当に動かしてみる。
 残念ながら、すぐに文章が動かなくなった。運動がない。

 俺が溜息をつき、具体的ではないぼんやりとした考え事にふけっていると、不意に携帯が鳴った。

 型落ちのフィーチャーフォンは年季の分だけ塗装が剥げたり色あせたりしている。
 最新の機能なんかあっても使わないからという理由で、ずっと使っている古い携帯。

 とくべつ大事に使っているつもりもないけど、今のところ不具合は起きていない。
 頻繁に連絡を取り合うような友人もそんなにいないから、使う機会もあんまりないんだけど。
 


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