過去ログ - 上条「ようこそ、クソッタレな日常へ」
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22: ◆i7biGkIsHE[saga]
2014/07/18(金) 00:02:33.32 ID:pfXAx2oK0
御坂side


 東京の西部を中心として開発された科学の街――学園都市。
 ただ過ぎ去っていく日常に少し退屈を覚えながらも、自分は何だかんだこの街が好きだったのだと御坂は思う。
 外より三十年は進んでいるとされる科学技術に、脳を開発することによって得られる超能力という特殊な力。
 その中でも御坂は学園都市に七人しかいないとされる真に『超能力』と呼ぶべき力の持ち主、レベル5の第三位だ。
 圧倒的な力と、何より今まで積み重ねてきた努力によって裏付けされた自信。
 その快活さも相まって、御坂は学園都市でも広告塔のような存在になっていた。
 もちろん人には言えないような悩みも抱えていたりしたが、凡そ順風満帆な人生だったのだろう。
 そしてそんな生活を送る中で、いつしか自惚れや傲慢さを生み出していたのかもしれない。


(そのせいでこんなことになっちゃったのかな?)


 身支度を整えて部屋を出るものの、そこにあるのは慣れ親しんだ寮の廊下ではない。
 冷たさを感じさせる無機質なコンクリート造りの通路だ。
 『暗部』と呼ばれる学園都市の闇に身を堕としてから早一ヶ月。
 未だにこのアジトでの生活に御坂は馴染めずにいた。


「おはよー」


 ダイニング代わりとなる食卓と椅子が置かれただけの部屋に向かうと、そこには生活を共にする二人の友人が既に腰かけている。
 元々同じ学校の後輩だった白井黒子に、白井を通じて知り合った初春飾利。
 二人とも御坂にとって掛け替えのない友人で、そして自らの業に巻き込んでしまった被害者だ。


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