過去ログ - 【安価&コンマ】新たな魔法使いが生まれた【仮面ライダーウィザード】
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439: ◆aGwfZTc7eA[saga sage]
2014/10/05(日) 15:33:13.31 ID:CBVKvzrK0
「ッ!!」

自身に対し振り下された棍棒を、ウォーロックはクロスさせた両腕を上げ、受け止めた。 
が、生じた衝撃に地面が耐え切れずにウォーロックの足先から足首までが地面にめり込む、すかさずゴブリンが巨大な足を振り上げた。
ウォーロックは躱せない、強い衝撃が轟音となりて響き、ウォーロックの体を引き上げる。
両足を踏ん張り、片手をブレーキとし、攻撃の勢いを止めたウォーロック、その様子を見てゴブリンはニヤリと笑う。
己が力を誇る様に両腕を上げ、雄叫びを上げた。 ブレーキを掛けた体勢をゆっくりと立て直すウォーロックは――

「…………」
「ッ!! オ、マ、エェェェッ!」

蹴り込まれた腹部を手で払った……"まるで堪えていない"この一言を表す様なウォーロックの態度にゴブリンは苛立ちを隠せない。
怒りのままに駆け出そうとしたゴブリン、だが、ウォーロックに先を越された。 
先に駆け出された事にゴブリンは戸惑うも、首を振り、己もまた駆け出す。 しかし、"遅い"。

「エッ?」
「はぁっ!!」

既にウォーロックは攻撃体勢に入っていた。 勢いを付けた"飛び蹴り"がゴブリンの右胸部に突き刺さる。
着地する間にも二発の蹴りを繰り出され、ゴブリンは大きく後ずさった。 結果大きな隙が生まれた。
此れを見逃すウォーロックでは無い、即座に追撃に入る、回し、逆回し、前蹴り、エルボー、チョップ、ラリアット、肘打ち、
掌底による突き上げの二連打を迅速に叩き込んだ。 鋼鉄の如し肉体を誇るゴブリンだが、ダメージを受けないと言う訳ではない、
痛みに耐え切れず二、三歩後ずさった。 その様子をウォーロックは観察する様に見つめる。

「ウッ、ウッ、ウゥッ!!」

ゴブリンに諦めの意思は無い、強い意志を持った瞳でウォーロックを見やり……咆哮を上げ、空いている拳を突き落した。

「アッ……!」

しかし悪手だった、"焦り"から突き落した拳を容易に避けられる、相手を……隙が出来る場所へ踏み込ませる悪手。
ゴブリンは防御の体勢に入ろうとする、そして歯を食いしばる、少しでも"耐える"為に。

「はぁぁっ!!」
「グオォワァッ!?」

ウォーロックが繰り出した強烈な横蹴りはゴブリンの巨体を容易に蹴り飛ばした。
轟音を立て地に落下するゴブリン、痛みの為か小さな呻き声を上げている。
――ウォーロックはもう一度左中指の指輪をベルトに翳そうとしたが、出来なかった。

「ひゃああっ!?」
「うおぉぉっ!!」

先峰の悲鳴が、守屋の決死の声が、ウォーロックの強化された感覚に届いた。声がした方向へ振り向けば二人が五体のグールに襲われている。
右中指の指輪を外し、ベルトの左脇に垂れ下がるリングホルダーから一つの指輪を取り外し、今嵌めていた指輪と交換するウォーロックは。

「――ォ、オォッ!!」
【ブリンクッ!!】

満身創痍のゴブリンが投げた光玉を、ウォーロックは【ブリンク】の魔法を発動する。 
すると、ウォーロックの姿が消え、目標を失った光玉は何もない所で爆発した。 力を使ったゴブリンはうつ伏せに倒れる。
ダメージの自然回復を待ち、肉体操作を維持する為に、今は――休む。



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