過去ログ - あずさ「空いっぱいのプレゼント」
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2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/07/19(土) 23:31:00.52 ID:NyTpIXbw0
「……」

 私も、誰かと一緒に来られたら……何て事を考えながら、自分の手をじっと見つめます。
 小指にむすばれた赤い糸。
 見えたら、何にも苦労しないのに。
 でも、見えないからこそ、本当につながっている人を探す楽しみがあるんじゃないでしょうか?
 でも、もし結ばれた糸の先、誰も繋がっていなかったら……
 それは、とっても寂しいことかもしれません。
 運命の人、本当に居るのでしょうか。
 それを探すためにアイドルになった、と言ったら父も母も呆れた様子でした。
 ただ、友美は「あんたはアイドル位しか出来ない!」って豪語してくれたので、それならと思ったんですけれど。
 実際始めると、私は方向音痴だし、物覚えも悪いし他の子達の足を引っ張っているのかもしれない……本当なら、最年長としてもワタシがしっかりして、引っ張って行ってあげなければいけないのに。

「……はぁ」
 
 そんな事を考えながら、港の景色を眺めていると、ポツリ、ポツリと雨粒が落ちてくる。
 最初はポツリ、ポツリと言う静かな物が、徐々に激しさを増していく。
 慌てて展望台の屋根の下に入って雨宿りをします。
 周りを見ていると、傘を持っていない人たちが走って行くのが見えます。
 こちらにも来るかな、と思ったら展望台に居るのは私だけでした。



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