5:1[saga]
2014/07/21(月) 00:05:57.89 ID:TneoOa+X0
あずさ「…………これは……、ミサンガ……?」
お婆さんの手のひらに置かれたミサンガのようなもの。
ミサンガと言うには、少しばかり派手さが足りないような、そんな気がする。
アイアンブルー一色で束ねられたその編み飾りは、見ていて不思議な感覚に襲われそうだった。
「そういう物じゃぁない、もっとちゃんとした物じゃ」
あずさ「ちゃんと、した……?」
じゃあミサンガはちゃんとした物じゃないのかしら?
中学の頃、クラスで流行がぶり返してみんな嬉しそうに身に着けていたのを思い出す。
「ミサンガを身に着けて、そのミサンガが切れると願いが叶う」、その言い伝えを信じて、
サッカー部のキャプテン、図書館にいつも居る文学少年、いつもクラスの中心に居るムードメーカー。
みんな思い思いの男子の事を想いながらミサンガを身に着けたんです。
あずさ「けど私は、窓際でいつも外を見つめていたあの人が…………」
「…………………………お嬢さん」
あずさ「…………はい〜?」
「そろそろ本題に入っても良いかい?」
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