過去ログ - にこ「あんた、ポジションどこなの?」虎太郎「バックダンサー」
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26: ◆J56L221nBM
2014/07/22(火) 22:58:54.18 ID:6QgE8jXAo

「あっ…あれって、コタロー君じゃないかな?」

「え?…あ、本当だ」



自宅に帰る途中、当時のスクールアイドルのメンバーを見かけた
向こうもこっちに気付いたのか、二人揃って俺の方に近づいてくる。


「こんばんわ。今から帰るんですか?」

「にこちゃんから話は聞いてるわ。…候補生入り、おめでとう」


メンバー二人から祝辞を貰うと、俺は頭を下げてお礼を言った。
この二人はよく家に遊びに来ていたので少なからずとも交流がある。
他の姉二人と混じって、食事をしたり一緒に遊んでくれたりと、俺にとっても楽しい記憶ばかりだ。



…ただ、この場にもう一人のメンバーがいない事だけが少し違和感を覚えた。



「ふふふっ…コタロー君、とっても悲しい顔してる」

「こういう所、にこちゃんにそっくりね…顔に出さないようにしてるつもりだけど、結局眉間に皺が寄っちゃうんだから」


俺は慌てて眉間を隠した。
普段から無表情を取り繕ってきたつもりだったけど、家族やこの人達には見透かされていたらしい。


…そう思うと、今更ながら凄く恥ずかしくなった。



「えっとね、私達はさっき別れたばっかりだから…」

「そうね、今追いかければもしかすると追いつくかも」


二人は俺に微笑みかけながら、行ってらっしゃいとでも言わんばかりに手を振った。
…あの人の家は、確か向こう側だった筈だ。


俺は二人にお礼を言うと、先程買った穂むらの饅頭を一つずつ渡して…そのまま走り出した。












花陽「…やっぱり、アイドルっていいよね」

真姫「そうね。…もう一度出来るなら、やってみてもいいかも」



道を抜けると住宅街が見える。
夕焼けに染まった町並みが、やけに眩しく思えた。


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