過去ログ - にこ「あんた、ポジションどこなの?」虎太郎「バックダンサー」
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28: ◆J56L221nBM
2014/07/22(火) 23:39:42.19 ID:6QgE8jXAo


「…あれ?コタロー君だ!」

「どうしたの?そんなに急いで…何か用事でもあるの?」


後ろ姿を見つけて全力で走ってきた俺に、彼女は何気ない質問を投げかける。
体の火照りと走ったあとの激しい動悸で上手く言葉が出せなかったが、彼女は俺が落ち着くまで待っていてくれた。


…袖で額の汗を拭おうとすると、彼女がハンカチを差し出す。


「ダメだよ!折角格好良いお洋服着てるんだから!」

「シミになったら大変だよー?主ににこちゃんが」


ハンカチを受け取ると、俺はわざとゆっくりと汗を拭く。
顔が隠れている間に、自分が言いたいことを整理したかったからだ。


「あっ、ハンカチはそのまま返してくれていいよー?」

「大丈夫!知らない仲じゃないから遠慮なんて要らないよ!」


一瞬戸惑ったが、彼女が建前で言っているとは思えなかったので、俺は素直にハンカチを返した。
ハンカチで隠れていた視界が、彼女に返す事によって俺の視界が広がっていった。














凛「で、どうしたの?コタロー君」

凛「凛に何か用かにゃ?」



…別に、大事な用なんてなかった。だけど、彼女に伝えたい事はたくさんある。

俺はその為だけに彼女を追いかけたのだから。


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