過去ログ - 絵里「やっぱり、私って面倒な子ね」
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66: ◆eyH5F3DPSk
2014/07/24(木) 23:33:16.65 ID:TKfi33VN0
「……そんなの決まってるわよ。海未が私に明確な好意を寄せてくれたのは合宿のだったもの」
私はそう言って返した。
合宿の時、海未が私に好意を告げた。
好きだった、と。
目を離せなくなった、と。
今ではもう過去のことだけど、合宿の時点に言ってもらったことだ。
それなら普通、私を過去から見てのことについてに決まっている。
「じゃあ聞くわ」
そう口にした真姫はいつになく強気で。
私に何か、大切なことを伝えようとしているように見えた。
「過去のあなたしか見ていない海未が、今のあなたにも好意を寄せる理由はどこにあるの?」
嘘でしょ?
それは私がそういう自分を演じていたからであって。
自分の考えが一瞬揺らぐ。
一番望んでいた答えを、私は自然と選択肢から消していたのかもしれない。
――――――――なんて、希望的観測に頼ろうとするなんて本当にバカみたいじゃない。
そうやってそれ以外の逃げ道を潰してきたのは、いつだって臆病な自分自身だったのに気が付いた。
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