過去ログ - 佐久間まゆ「微睡みのセレナーデ」
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2014/07/22(火) 19:38:44.62 ID:HeyYlhLho
期待
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2014/07/22(火) 19:39:49.31 ID:is1ggbCSo
まゆのお蔭と言えば、そうなのかもしれない。
あの人以外はイヤです、と佐久間まゆが直々に(どこで知ったのか)俺を担当に希望したのだ。
「俺は構わないけどさ」
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2014/07/22(火) 19:41:41.70 ID:is1ggbCSo
俺をどこで知ったのか、なぜ俺を担当に強く希望したのか、
詳しく聞き出したときも同じように微笑んでいた。
どこどこで、この人にプロデュースされたいと思ったから。にこり。
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2014/07/22(火) 19:43:02.44 ID:is1ggbCSo
「あの、プロデューサーさん、少しいいですか?」
つま先にかかる体重が左右に振れて、靴がきゅっと鳴った。
「少しって、どれくらい?」
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2014/07/22(火) 19:45:04.75 ID:is1ggbCSo
「プロデューサーさん、好きです」
は、と俺の口が間抜けに開いた。
「マジ?」
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2014/07/22(火) 19:46:28.21 ID:is1ggbCSo
「プロデューサーさんはまゆのこと、好きですか?」
「ちょっと待ってくれ」
頭を抱えたかった。
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2014/07/22(火) 19:47:34.68 ID:is1ggbCSo
まゆはくすりと笑った。何度も見たはずの笑顔が、今は違う意味を持っていた。
「一目惚れだったんです」
「信じがたいな」
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2014/07/22(火) 19:48:34.00 ID:is1ggbCSo
「仙台から出てきて、ひとりぼっちだから、
一番身近な俺を頼らざるを得なくて、勘違いしてんだ」
「まゆは一目見たときから、あなたが好きです」
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2014/07/22(火) 19:49:41.57 ID:is1ggbCSo
「待ってください」
まゆの声はさほど大きくはなかったのに、廊下によく響いた。
「まゆがどうこうじゃなく、あなたの気持ちが聞きたいんです」
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2014/07/22(火) 19:50:42.98 ID:is1ggbCSo
まゆはかわいかった。性格はよく知らない。
履歴書も、詳しいプロフィールも目を通していたはずだが、
まゆの人間像はまるで見えなかった。初めて気づいた。
まゆのことを知らないのに、好きだの嫌いだの言えないと思った。
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