過去ログ - 上条・士道「「とある緋弾のソードアート・ライブ」」キリト・キンジ「「その1」」
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9: ◆3LA52.EM5g[saga]
2014/07/22(火) 23:17:42.22 ID:ElmCK9c70


上条・オティヌス「「!!」」

 突然の声に2人は背筋を震わせ、そして後ろへ振り返る。
 そこには男がいた。
 つんつん頭の白い髪と冷酷そうな切れ長の青い瞳をした30代の男が。
 一見、どこにでもいそうな会社員のようにも見えなくない。
 しかし上条には分かる。何度も死線を、そして様々な人間を相手にして来た上条には分かる。

──こいつはヤバイ。

オティヌス「──貴様は誰だ?何故無事でいられる?」

 上条の頭の上で仁王立ちしたオティヌスは、男に向かって静かに問う。
 すると男はオティヌスを一目し、少し驚いたような顔をしてから言葉を返す。

「…それはこちらのセリフだろうな。キミは精霊か?こんな精霊は見たこと無いがね」

オティヌス「残念ながら私は精霊などという可愛げのある物ではない。私は魔神。魔神オティヌスだ」

「魔神?………オティヌス……オーディーン」

 男は少し考えるかのような表情をすると、思い出したかのように顔を上げる。
 オーディン。北欧神話の中でもトップの存在で又の名を──オティヌスとも呼ばれる。

オティヌス「ほう繋げられるか。博識だな」

「目指していることに神話が関係していてね。一通り調べたことがあるんだよ」

 不敵に笑う男。上条にはその笑みがまるで兎を嘲笑しながら追う、狼の冷徹な笑みに見えた。

オティヌス「成る程……で、お前の番だが」

「ちょっと待ってくれ。少年、キミは誰だ?」

 そう言うと男は上条のことを人差し指で指差す。

上条「お、俺?」

「そう、君だ。見たところただの高校生のようだが…」

上条「……俺の名前は上条当麻だ」

「カミジョウトウマ、か……私はアイザック・レイ・ペラム・ウェスコット。DEM社の代表取締役をしている。よろしく」

 にっこりと微笑むアイザック。しかしそれに友好の証を上条は微塵も感じ取れなかった。
 しかしDEM社とは何だろうか。この男はその会社のトップに立つ者らしいが。

オティヌス「……で、元魔神の私やコイツはともかく、なんでただの人間らしきお前が無事でいられるのか聞かせてもらおうかアイザック」

アイザック「さぁね。私とてこんな空間に来るのは初めてなんだ」

 即座に肩を竦め首を横に振るアイザック。その様子を見て上条は、どうやら本当に何も知らないと見ていいだろう、と判断する。

アイザック「ただわかっているのは、ここが世界が終わった後の果てであること。それと…」

 と、アイザックの言葉が止まる。その目線の示す先を見るために上条とオティヌスは後ろへ振り返る。

アイザック「──どうやら無事なのは我々だけではないことだ」


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