過去ログ - 上条・士道「「とある緋弾のソードアート・ライブ」」キリト・キンジ「「その1」」
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907: ◆3LA52.EM5g[saga]
2015/08/10(月) 09:36:30.34 ID:/M7yX8/xO

 美琴達の目の前に姿を現したイグアナもどき。それに執拗に追跡さら、力の暴力に晒されているのは、彼らも同じであった。

武藤「──ぬぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!?」

 奇声を発しながらも、ハンドルを間一髪のところで右に切る。数十メートル離れていることを忘れさせるような大跳躍で装甲車に飛び乗ろうとした巨大イグアナもどきが目標を見失い、派手に路面道路に着地するのが“音”で聞こえた。

 文字通りの冷や汗を滲ませながら、武藤はこの場の皆の言葉を代弁してみせた。

武藤「なんじゃありゃ……」

 現在150キロまで出しているこの車に接近しているその速力。恐竜かイグアナを思わせる前傾姿勢の細身で身体と比例してかなり大きめの頭部というデザイン。そんな怪物が口を開けその鋭い牙を見せながら迫ってくるの様はまさしく

ライカ「学園都市ってのはジュラシックパークかゴジラの舞台になるような場所なのかよ……」

理子「どっちかっていうとあれはGODZILLAというよりZILLA(イグアナもどき)って感じだねー」

 同じくこの場にいるほぼ全員が思っているであろうことを代弁したライカに、よくわからないツッコミを入れたのは理子だ。確かにあれはゴジラのような「尻尾を地面に付け、直立姿勢」とはかなり違い、まるでトカゲかイグアナという感じのシルエットだが──いや、それは今はいいだろう。

アリア「あれもあんたらがいう“黒幕”の仕業なの──!?」

海原「おそらく──ですが。なにぶんあんなのは、私も学園都市に来て初めて見ますから」

 武藤のハンドルさばきで右に左に揺れる装甲車の内部で必死に何かに掴まりながら会話をしているのが運転席にも聞こえてきた。あいにく、運転してるこちら側も運転に集中している自分に変わってナビゲーションをし、尚且つ追ってきている怪獣の動きで武藤が把握しきれないのをこちらに教えている不知火も、その会話に参加できるないほど切羽詰まっているが。

不知火「次の角を右に──飛びかかってきます!」

武藤「ふんぬぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!」

 十字路に入る前にハンドルを切り、車体を横にスライドする。十字路に入ることには、すでに車体は次に直進すべき道を向いていた。

平賀「武藤くーん、運転荒すぎるのだー!」

武藤「ンなことわーってる!」

 後部から悲鳴やら何かが激突する音やらが響くが、こちらは御構い無しだ。この装甲車の装甲はかなり厚くなっているが、あんな化け物の攻撃に晒されて無事でいられるかどうかははっきり言って全然自信がなかった。ならば、今は逃げるしかないだろう。

不知火「後はここを直進すれば目的地まで3kmだよ」

武藤「いよっしゃ!スピード上げるぞ!」

あかり「ま、まだ上げるんですかー!?」

半蔵「目的地はもう目と鼻の先だから!頼むから耐えてくれ間宮の嬢ちゃん!」

ネシンバラ「そういう服部半蔵も、かなり気持ち悪そうだね……。しかしこの乗り物は一体なんなのだろうか?鉄製の馬車ではないし……」

 更に加速し、装甲車は目的地に近づいていく。

 目指すは第七学区東南、第一八学区に近い位置にある大病院。

 上条が毎度のごとく入院し、お世話になっているカエル顔の医者──冥土帰し(ヘヴンキャンセラー)がいる病院へと。



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