過去ログ - 【艦これ】 鈴谷「……え、この子たち皆が?」 提督「秘書艦、なんだ……」
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97: ◆FS4Zx/W3oaqe[saga]
2014/12/11(木) 02:54:52.40 ID:/ZmDY+c/0


「ああ、その……すまん。鈴谷には嫌な思いをさせたみたいだな」


 戻ろうとしていた姿勢をこちらに向け直し、彼はあたしと視線を合わせる。
 いつも思うけど、提督の目は「海」みたいだと思う。
 それは執務室の窓からいつも目に入ってくる、碧い群青に影響されていることは自覚していた。


 そうだ、だから嫌なんだ。
 こういう時むしろ最後まで、アワアワとそれこそ電ちゃんのようにしていてくれれば、あたしも助かるのに。
 そうすれば、正規空母さんにも高速戦艦さんにもからかわれないで済むのに。
 結局はこうやって、しっかりと視線を合わせて、相手と向き合おうとする人だから――


「……ま、まぁ、いいよ」


 ほら、だからこっちが視線を逸らす。
 また、負けた。これだから提督は困る。


「別に、あたしだって、嫌だってワケじゃ、ないし」
「そう、か。とはいえ、これからはこっちも気をつけるよ」


 そう言って提督は、ポンっとあたしの頭に手を置いた。
 いかにも「男」って感じの、無骨な感触だった。


「……!?」
「さぁお前ら、そろそろ仕事するぞー」


 あたしがその現実を意識する前に、提督はテクテクと執務机へと向かっていった。
 その後ろ姿もまた、一切の迷いもないピシっとしたものだった。


(……な、なに、を?)


 あたしの体温が、我ながら高くなっているのがよく分かる。
 ボディタッチ。
 提督から、あたしに。


 脳裏をよぎるのは、金色のあの美人さん。
 全く、あの人は予言者か何かなんだろうか? 言ったすぐ後に、まさかやられるとは思ってもみなかった。


(どう、しよう……)


 鼓動が凄いことになっている。あたしは左胸を、手でギュッと押さえる。
 顔は熱い。きっと、耳までエラいことになっている。仕事、できるのかな――


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