9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/07/24(木) 14:21:33.69 ID:9uLTT2Jd0
二人目の子は、先ほどの子とは違い、とても明るく元気な子だった。
「本当に、私をアイドルにしてくれるんですか!?」
おまけに、アイドルというものに強い憧れもあるようだ。
さすがは高校生。未来が眩しくて仕方がない年頃なのだろう。
「僕達は、日本でのエレクトロニック・ダンス・ミュージックの確立を目指していてね。
君のような、抜群の運動神経を持った子じゃないと体現できないんだよ」
「え、えれくっとろ――な、何ですかそれ?」
あまり頭は良い方ではないらしい。そこも、さっきの子とは違いそうだな。
だが、見方を変えれば扱いやすいということ――決してマイナス要素ではない。
こうしてちょっと専門的な言葉を使ってみせて、興味を引かせるのも容易というわけだ。
「ヨーロッパで生まれたディスコミュージックが派生したものさ。
ちょっと聴いてみるかい?」
そう言って、僕は手持ちのラジカセにカセットを差し込み、再生してみせた。
公園を往来する人々には煙たがられたが、いずれ彼らにもその魅力が分かる日が来るさ。
「す、すごい! 何か変な音がしてる!」
案の定、目の前の子は僕のラジカセに釘付けだ。
おそらく、その魅力の半分も理解していないだろう。だがそれでいい。
わざわざ重たいラジカセを持ってきたかいがあったというものだ。
さて、それじゃあ事務所まで連れて行くか。
「良かったら、事務所でその辺の詳しい話もするけど――どう、来る?」
「あっ、はいもちろん! 行きます行きます!」
目をキラキラさせて、少女は僕について来ようとする。
胸がでかい――馬鹿な女ほどその傾向がある、というのは誰にも公言しない僕の持論だ。
男性ファンの獲得も容易いだろう。
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