過去ログ - 【艦これ】 提督「瑞鳳に媚薬を飲ませてみた」
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22: ◆ZOMUybyhxg[sage saga]
2014/07/24(木) 22:35:56.34 ID:27knkYjCo
 
 やがて瑞鳳はその唇を離し、くるりと踵を返すと、無言のまま歩き出す。
 その光景を呆然と見守る提督。瑞鳳は扉の前まで立つと、ふわりと振り返り、火照った顔を提督に向ける。
 
瑞鳳「それじゃ、仕事に戻るわね……じゃあね、提督」
 
 言い終わると、瑞鳳は司令室をあとにする。この一件は、これで終わりだと言わんばかりだ。
 
 一人になったところで、ここまで放心状態だった提督の脳が徐々に時間を取り戻す。
 
 手に力が入らない。脳が揺れている。呼吸も荒くなっていた。体全体が、瑞鳳の虜となっている。
 五感が震えていた――。儚く消えてしまいそうな出来事を前に、湧き上がる熱情が全身を駆け回っていた。
 この感情が過ぎ去ってしまう前に、その一部始終を脳裏に焼き付けようと、脳が勝手に働きかける。
 
 早まった鼓動を抑えきることができない提督は、一人虚空に向かって呟く。
 
 
提督「瑞鳳……そりゃ反則だろ……」
 
 
 
 
 
 
 結局、その日以来瑞鳳がそれに触れることはなかった。
 
 またいつも通りの瑞鳳と、いつも通りの提督になる。
 本当にあのキスが夢であったかのように、簡単にそれは、遠い出来事になってしまいそうだった。
 変わらぬ日々。あっさりと元の関係に戻る二人。別にそれでも提督は構わなかった。
 
 一つ変わったことがあるとすれば、二人っきりの時間が、心なしか増えたことぐらいだろうか。
 
 
――完
 


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