過去ログ - 【咲-Saki-】京太郎「俺は一番になりたい」佳織「チャンピオン……?」【安価】
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807: ◆uyhWeNAxHY[saga]
2014/08/30(土) 21:48:02.69 ID:QUvvrm06o

 肩の荷が下りたような気持ちで、ふうっと息を吐く

京太郎「……電話で話してただろ? 面と向かって言うってさ」

 俺を行動させたのは、ただの口約束
 その場限りのことだったのかもしれなくとも
 約束として交わしてしまった以上は反故にしたくなかった

 満足感と、妙な達成感を味わっている俺に桃子は
 眉根を寄せて、ジットリとした視線をぶつけてきた

 あっれー? 何故にそんな反応なのですかね……

桃子「それじゃあ、まるで私が言わせたみたいじゃないっすか」

 ぷぅ、と頬を膨らませてそう言う
 
京太郎「言わせたようなもんだろ……」

 それの何がいけないんだろうか……分からねぇ……

 だって、それが事実だったとしても
 俺の、桃子を好きだって気持ちに偽りはないんだし
 寧ろやっと言えたぜっ、という達成感すらある

京太郎「これめっちゃ恥ずかしいんだぞ?」

 好き。その自身の心を
 言葉に乗せて表現する、ただそれだけの行為
 多くの人にとっては、有り触れたもので
 大したことはないのかもしれない
 でもどうしてこんなに顔が熱くなるんだろう

 やっぱり俺がこういうことに慣れていないどころか
 ほとんど初めての経験だからだろうか?

 このやろっ、と小さく呟いて桃子の頭を撫でる
 撫でる、とするには少々乱雑なものになってしまったが

桃子「ぅう〜」

 クシャクシャになった黒髪を整え直しつつも
 半目のまま俺を上目遣いに見上げた桃子は
 やや腰を浮かせると、座るポジションを俺に近付け
 ピトッと、腕に抱き付き、肩に頭を乗せてきた

 ふわりと、甘い香りが鼻腔をくすぐると同時に
 自分の体に委ねられた重さと体温が
 俺を陶然とした気持ちにさせる

桃子「……私も、好きっす。京さんのこと」

 耳元でそっと、紡がれた言葉に
 心臓が早鐘を打ち始め、全身を猛然と血液が巡る
 巡りが良すぎて、血の回らなくていいとこまで
 どんどこと巡っていきそうだよ!
 というか逝きそうだよ!
 
 馬鹿なことを考えたおかげか、不意に冷静さを取り戻す
 取り戻したら取り戻したで、桃子が引っ付いている
 現実が再び襲い掛かってくるんだが



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