7:1[sage]
2014/08/02(土) 01:55:43.95 ID:n0O0dDR9o
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数年前、清澄高校。
「ねえ、見てみたいと思わない☆」
それが全てだった。
考えれば、色々と理由は出てくるだろうが。
皆に真面目と思われている私、原村和が、有名ではあるが、とてつもなく怪しい、この人物。
はやりんことプロ雀士、瑞原はやりに付いて行ったのは、やはり興味故の事だった。
都内、麻雀協会ビル。
「どうかな〜☆」
「……」
言葉も出ませんでした。
瑞原さんに誘われて見せて頂いたのは、プロ達の公式戦――鉄火場。
いや、そんな言葉では言い表せない、熱く冷たく様々な情念が渦巻いた、ナニかでした。
「まあ、今回は昇級間近でお尻に火が付いちゃった人達だから、高校生には少し刺激が強かったかな☆」
「……ッ!」タンッ
私は何を知った気になっていたのでしょうか。
インターミドルで優勝し、そして高校では個人戦は逃がしたものの、団体戦では二回も優勝する事が出来ました。
一年生の時、勝つ事は出来ませんでしたが最強と言われるチームとも戦い、その後も強敵を相手に戦って来ました。
だから、私は目を瞑っていたのかもしれません。……いや、ハッキリと目を剃らしていたのでしょう。
実は、私なんかは、全然大した事が無いって事を……です。
いえ、厳しく自己批評したとしても、私の雀力は全国レベル、かなり上位に位置していると思います。実際の戦績も中々のものです。
しかし、本物には勝てないだろう事は、薄々気が付いていました。
毎日の部活では咲さんに勝てる事は珍しくありません。
しかし、昔衣さんと咲さんが戦った時ののような、インターハイで強敵と戦った時の咲さん……つまり、本気になった咲さん、そして咲さんのお姉さんをはじめとした、一部の”本物”達には勝てないだろうと感じているのです。
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