過去ログ - 【俺ガイル】 八幡「例えば、あり得たかもしれないそんな世界」
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49: ◆SnKC1m7x8.[saga]
2014/08/02(土) 21:04:49.61 ID:wtQIWKT/0
俺がどうにかして由比ヶ浜を止めようと思った矢先、先程まで悲しげに伏せていた雪ノ下の瞳が、ギラリと鋭いものに変わった。

「さっきから黙って聞いていれば、随分と好き勝手言ってくれたわね。癇癪を起すのも無理のないことだとは思うけれど、これ以上の言いがかりは止めてもらえないかしら」

凍てついた、氷の様な視線。
ただならぬ気配に多少怖気づいたのか、矢継ぎ早に捲くし立てていた由比ヶ浜の言葉が一旦止む。

数々の暴言の内、どれが雪ノ下の起爆剤となったのかは分からない。
全てなのかもしれないし、そうでないのかもしれないが、明らかなことが一つ。
雪ノ下の瞳には、ありありとした敵意が浮かんでいた。

その視線に対抗するかのように由比ヶ浜が一歩踏み込み、雪ノ下との距離を縮める。

「……言いがかり? ふざけないでっ! あんた達が居なければサブレが死ぬことはなかった!!」

「そうかしら? リードや首輪の故障か何か知らないけれど、犬が急に飛び出してくるようなことが起きたのは飼い主の管理不行き届きよ。仮にあの時うちの車が通らなかったとして、似たような事態になった可能性は十分にあると思うのだけれど」

「そ、それは……。あたしが悪いって言うの……?」

「強いて言うのであれば、運転手も、勝手に飛び出した犬も、躾のできていない飼い主も、そして車に乗り合わせておきながら動くことのできなかった私も……、全員悪いということになるのでしょうね」

全員悪い、か。
雪ノ下まで悪いということはないような気もするが、落とし所としては妥当なのかもしれない。
しかし、由比ヶ浜の怒りは収りそうにない。



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