過去ログ - とある幻想の一撃男(とある×ワンパンマン)
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[saga]
2014/08/03(日) 05:05:17.80 ID:g4FKKuxko
学園都市は日本でもトップクラスの技術を持った学生の街である。
“記憶術”だとか“暗記術”だとか、そんな名目で超能力の研究を行っており、同時に脳の開発を行っている都市として有名となっている。
何故有名なのかというと、設備の潤沢さや二十三の学区内には計二百三十万人の人口のうち八割が学生であるとか、理由は多くあるものの、最も大きな理由としてはやはり超能力にあるだろう。
誰しもが一度は夢想した事があるだろう。
掌から炎を出したり、物を思うように動かしたり、風を操ったり。
そんな妄想が実現出来るような脳の開発が学問の一環として執り行われるのだから、否が応でも有名になるというものだ。
そして、学生が全体の人口の八割を占めている事や、学生を中心にした教育機関の数々こそが、この街が学園都市と呼ばれている所以である。
そんな学園都市であるが、授業のカリキュラムや学業の難易度は学校のレベル次第で大きく変動するものの、長期休暇は何処の学校も変わらず当たり前に用意されている。
七月下旬から八月下旬にかけての一ヶ月と少々の期間は夏休みだし、冬にも冬休みはあるし、学年末の試験を乗り越えれば春休みとなる。
そして七月十九日の今日は、学園都市全体で終業式を迎えていた。
ある者はバイトに勤しむ事だろう。ある者は全力で遊ぶだろう。ある者は計画的に課題を終わらせているだろう。夏休みと言う長期休暇は、学生たちに多くの選択肢を提示していた。
どの選択肢を選ぶのかは、その学生次第である。
そして、学園都市の学生である少女は終業式も終わって、友人達と期末試験を乗り越えた名目で一頻り遊び終えた夕方に、路地裏を駆けていた。
ポリバケツを飛び越え、ブロック塀をよじ登り、古ぼけて穴の空いている金網をすり抜けて、少女は逃げ回っていた。
何度か背後を振り返ったが、追り来る不良達は嗜虐に満ちた笑みを浮かべており、何とか大通りに出なければと少女は闇雲になって走り続けた。
どうしてこうなったのか。その解は塾に遅れそうだったから。
彼女は軽い気持ちで路地裏をショートカットに使おうとしたのだ。
しかし、それが失敗だった。路地裏に屯していた不良達に声を掛けられ、あれよあれよと連れて行かれそうになったので、何とか隙を突いて逃げ出した。
だが、不良達は存外にしつこく、同時に自身の体力も限界に近づいていた。
追っ手は六人。レベル0の自身では不良が一人居た時点で間違いなく勝てないだろう。だからこそ、少女は必死になって逃げ続けていた。
「キャッ!?」
そして遂に限界が来たのか、少女は足をもつれさせて転んでしまう。なんとか立ち上がろうとするも、膝からはだらりと血が流れ落ち、何故だか知らないが瞳から涙が溢れてきていた。
「よー、もう鬼ごっこはおしまいかい?」
不良の一人が悪役そのものの口調で少女に声を掛けると、少女はビクリと肩を揺らした。尻もちをついたまま、背後へと逃げとするが、座ったままで逃げられる筈もない。
少女は自分が腰を抜かしていたと言う事に今更気がついた。
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