過去ログ - 京太郎「全国料理修行…え、麻雀じゃなくて?」【安価】
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207: ◆kMdoUJ39Cc[saga]
2014/08/30(土) 23:58:00.02 ID:pr5FFk8Y0
咏「ほーう。お兄さん、なかなかいい顔してるねぇ」

京太郎「ん?」

パッと見たところ、ぶっちゃけ子供だ。でも雰囲気が子供っぽくないんだよな…天江さんみたいにちっちゃいだけか?

しかしいい顔とは、なかなか見る目があるじゃないか。

京太郎「ま、長野のイケメンとは俺のことだしな」

フッ、と指を頬に添える。なかなか決まった気がするが、帰ってきたのは爆笑だった。なぜだ。

咏「あっはっはっは! そうじゃなくて食べる時の顔さね。美味しそうに食べるから気になっちゃってさあ」

パタパタと振るう扇子がビシリと俺を指す。

咏「しっかし、顔だけじゃなくて中々面白い。うん、うん…気に入った!」

京太郎「は、はあ…」

何度も頷く女性は一人合点を繰り返している。何が何やら…帰っていいものか?

ゆっくり踵を返そうとした俺の腕を、しかし女性が掴む。

咏「いやいや待った待った。どうだい少年、湯豆腐だけじゃお腹が足りないんじゃないかな?」

京太郎「むっ…」

咏「ふふ、図星っぽいねぃ。どうだい少年、お姉さんとちょいとご飯でも行かない? もちろんこっちの奢りでさ」

…悪くない提案だと思う。正直京都も知らない俺にはどこが美味いのかも分からない。

けど目の前の女性は着物が素晴らしく似合ってるんだから、京都の美味いものに精通してる、かもしれない。

何より奢り! やっぱり奢ってもらうっていうのは素敵な響きだ…ただ。

京太郎「あの…それはいいんですけど」

咏「うん? どうかしたかい?」

京太郎「名前、聞かせてもらってもいいですか?」

ペチ、と扇子で頭を叩く。やっちったね、と笑う女性はなかなか可愛らしい…つーか、どっかで見たことあるな。

咏「咏さんの名前は三尋木咏。咏さんでも咏ちゃんでも呼び捨てでもいいけどね。そいで、君は?」

京太郎「俺は須賀京太郎っす。呼び捨てでも京ちゃんでもなんでもいいっすよ」

咏「ほほー。そいじゃお姉さんオススメのお店に行くとしようか、ダーリン」

京太郎「ははは、行きましょうかハニー」

笑いあう二人の空気は、会ったばかりとは思えないくらいに柔らかい。残念なのは身長的に肩を組めないことか…

なお、彼女が麻雀プロだと気付くのはもっと後のこと。



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