7: ◆u7jijUkfI.[saga]
2014/08/03(日) 21:24:32.05 ID:gz+5vwBbo
こんこん、とノックの音がした。
「すみません」
入り口の扉が開いて、声の主が姿を現す。男だ。
ボサボサの頭に乗ったハンチング帽、無精髭の生えたその顔はややほっそりとしている。年齢はぱっと見で30過ぎくらい。雪歩がさっと俺の背後に隠れた。
「やぁどうも、初めまして。自分は黒田という者でして」
ジャケットの胸ポケットから名刺入れを取り出し、その中から一枚を差し出す。
P「フリーライターの……黒田九里太(くろだ くりた)さん?」
黒田「ええまぁ、どうぞよろしく」
薄笑いを浮かべながら、帽子に手をかけて頭をひょいと下げる。
小鳥「あの……何のご用でしょうか?」
黒田「あぁそうそう。あんた方、今、話していただろう? 四条貴音の失踪についてさ」
P「ッ……!」
小鳥「……聞いていたんですね。扉の外で」
黒田「ああ怒らないでください。偶然ですって、悪気はなかったんだ」
そう言いながらも、悪びれた様子はまったく見せない。
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