過去ログ - 雪乃「LINE?」結衣「そう!みんなでやろうよ!」
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◆itPh.0zEvU
[saga]
2015/12/21(月) 21:56:17.73 ID:CkPMhNuo0
視線をそらし、手を握りしめる雪ノ下。ようやく陽乃さんと視線を合わせた彼女は、いつも通りの調子で話す。
雪乃「悪ふざけがすぎるから注意しただけよ。比企谷君も困っているのだから、早く離しなさい」
陽乃「本当の理由を隠すのだって、れっきとした嘘だよ?雪乃ちゃんはそんな欺瞞を許せるの?」
雪ノ下は押し黙る。いや、押し黙らされたといった方がきっと正確だ。陽乃さんの言葉は疑問系でありながら返答を許さない程絶対的なのだから。
陽乃「ま、いいや。じゃあ比企谷君は貰ってくねー」
陽乃さんは何事もなかったように俺を部屋から連れ出す。途中、何度か雪ノ下が口を開いたが、何かを話すことはなかった。
見送りも待たないまま雪ノ下の家を出た俺はなすがままにエレベーターに乗せられる。
八幡「あの」
エレベーターの中で俺はようやく口を開いた。
陽乃「ん?」
八幡「何がしたかったんですか?雪ノ下のこと、煽るだけ煽ってそのまま帰るって……」
陽乃「私が煽ったのは雪乃ちゃんだけじゃないよ?」
俺を見る陽乃さんの表情からは、何も読み取ることは出来ない。それがただただ怖い。
陽乃「これからバレンタインがあってホワイトデーがあって、その後はすぐに三年生。三年生にもなれば大学のこと、もっと真面目に考えなきゃいけなくなるよね」
八幡「それがどうかしたんですか」
陽乃「絶好の逃げ道だよね」
その一言は雪ノ下ではなく俺に向けた言葉だった。
どこに逃げるのか。何から逃げるのか。そこにまた向き合わされる。
陽乃「そんな怖い顔しないでよ。誰も比企谷君のことだなんて言ってないよ?」
八幡「言ってるようなもんじゃないですか……」
これだからこの人は嫌なんだ。
今更ながら、この人との帰宅を選んだことを後悔している。バスローブ着てた方がましだったかもしれない。
気づけばエレベーターはすでに一階に到着していた。エントランスを抜けてマンション前に停めてある車に乗り込んだ。濡れた服に冷風はきついな……。
陽乃「家に戻る前に、比企谷君の家まで」
都築「かしこまりました」
かしこまるなよ!なんで俺の家知ってんだよ!と問いただしたかったが、答えられたら答えられたで怖そうなので黙っておく。ま、まあ家まで送ってもらえるならいいよね。
陽乃「比企谷君って好きな人とかいるの?」
八幡「前にも言いましたけど、親に好き嫌い言うなって育てられたんで」
陽乃「でも優劣を付けるなとは言われてないよね」
陽乃さんが少しだけ距離を詰めてくる。ほんの少しではあったが、俺の心拍数を上げるには充分すぎた。
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