過去ログ - 雪乃「LINE?」結衣「そう!みんなでやろうよ!」
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830: ◆itPh.0zEvU[saga]
2015/12/21(月) 21:58:19.42 ID:CkPMhNuo0
陽乃「もしかして、誰も選ばなきゃ誰も不幸にならないとかそういうこと考えるタイプ?」

八幡「……そうですね。選ばれない辛さはよく知ってるんで」

知ってる、思い知っている。選ばれないまま生きてきた結果が今の俺だ。

まあ結果が俺だとするならそれはそれで辛くはあっても悪いものではないのかもしれない。

陽乃「誰も不幸にはならないかもしれないけど、誰も幸せになれないよ。それでいいなら何も言わないけど」

八幡「…………」

返事をしない。できないのだ、俺は。何も覚悟しないままでいたから。

こんな自分だから、選ばれる側になることはあっても選ぶ側になんてならないだろう。そんな風に考えていた。なのに俺は……。

俺の家に着くまでそれから会話はなかった。雨音だけが聞こえる車内は居心地が悪いことこの上ない。

雨のカーテンの向こうにようやく我が家が見えてくる。安堵から小さく息を漏らす。

ほどなくして車は止まり、俺の席側のドアが開く。

陽乃「傘使う?玄関まで濡れちゃうでしょ?」

八幡「大丈夫です。……ありがとうごさいます」

陽乃「あっはっは。気にしない気にしない。またドライブデートしたくなったらいつでも言ってね」

八幡「ええ、来ないと思いますけど」

陽乃「一言多いなぁ、君は」

楽しそうに笑う陽乃さんに軽く頭を下げてから車を降りる。陽乃さんは明るい声で「またね」と言ってきた。

扉が閉まり車が発進する。やはり改めて見るととても高そうだ。シートとか濡らしちゃったけど大丈夫なんだろうか。うわ、今更だけど超不安。

八幡「くしゅん!……家入ろ」

何はともあれ体を暖めねば。マジ風邪ひく。

小走りで家に駆け込む。また冷えてしまった体を暖めるべく着替えを適当に集めて風呂へ向かう。

この後、小町の着替えに遭遇してしまったりもしたが……まあ語るほどのことでもないだろう。


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