過去ログ - 雪乃「LINE?」結衣「そう!みんなでやろうよ!」
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928: ◆itPh.0zEvU[saga]
2016/05/01(日) 21:02:25.39 ID:0Wnj0Qzk0
気まずい。

午後の授業はなんとか起きて過ごし、さて奉仕部だと部室に来たはいいものの、昼にあんなことがあったのだからそりゃあもちろん気まずい。

予想できただろこんなの……今日は適当な理由つけて帰ればよかったじゃねえか……。

ちらっと横を見れば俺の様子を伺っていた由比ヶ浜と目が合ってしまう。慌てて視線を逸らし雪ノ下の方を見る。

あいつ起きてるのか?寝てね?

このまま静かにいるのもなんというかそわそわして落ち着かない。俺は『今更隠す必要もないだろう』と考え、居心地が悪そうにしている由比ヶ浜に今の本心をぶっちゃけた。

八幡「なあ由比ヶ浜」

結衣「な、なに?」

八幡「……気まずいから帰りたいんだけど」

結衣「ちょ、ヒッキーがそれ言う!?絶対あたしの方が気まずいし!」

八幡「いやいや、俺の方が気まずいだろ。全国気まずい選手権があれば優勝できるレベルだぞ」

結衣「あたしがチャンピオンだよ!……うー、本当にあたし帰った方がいいんじゃないの……?」

おそらく昼のあれを見ていたからであろうそのセリフに一瞬言葉が詰まる。それを肯定と捉えてしまったのか由比ヶ浜は少し表情を暗くして帰る準備を──

雪乃「待ちなさいチャンピオン。私とそこのゾンビマンが狭い部屋に二人きりなんて危機的状況を作り出そうとしないでちょうだいチャンピオン」

結衣「ゆきのんのノリおかしくない!?」

寝起きのせいか、はたまた徹夜が響いているのかは分からないが、雪ノ下のノリがおかしい。LINEの時もこんな感じだったし、もしかしたら雪ノ下は眠気に弱いのかもしれない。

しかもそんな変なことを言っているのに、テンションがいつも通り低いのが端から見ているととても面白い。

よし、もう少しこのまま見ておこう。

雪乃「いつもと同じよチャンピオン。おかしいところなんてないわよチャンピオン」

結衣「いやおかしいよ!ゆきのんいつもはチャンピオンなんて連呼しないもん!っていうかチャンピオンが語尾みたいになってるし!!」

雪乃「気のせいよチャンピオン」

結衣「絶対おかしいって!あとあたしのことチャンピオンって言うのそろそろやめて!」

雪乃「ところでチャンヶ浜さん」

結衣「チャンヶ浜!?」

雪乃「先程から気まずいと言っていたけれど、なにかあったのかしら?」

結衣「なにかもなにもゆきのんとヒッキーが理由なんだけど……」

雪乃「……勉強についていけなくなったのかしら?」

結衣「ひどい!なんか心にグサッと来るんだけど!」

雪乃「ふふっ、なら良かったわ」

結衣「いや心に響いたとかそういう意味のグサッとじゃないから!あたしが気まずい理由、ゆきのんが昼休みに──」

八幡「おっとそこまでだ由比ヶ浜。それ以上いくと俺がダメージを受ける。精神的に」

めったに見ることのできないような掛け合いを第三者として眺めていたが、これ以上は俺も巻き込まれかねん。

八幡「はあ……もう今日は部活終わりにしたらどうだ。さっきも言った通りすげえ気まずいし。なによりお前、もう起きてるの限界だろ」

雪乃「そんなこと…………な、ないわよ」

八幡「今少し寝たろ」

俺と由比ヶ浜のジト目から逃れるように雪ノ下は顔を俯かせる。やがてその瞼はゆっくり閉ざされていき……。

結衣「ゆきのん起きて!言ったそばから寝ちゃわないで!」

由比ヶ浜に体を揺すられ雪ノ下は無理矢理起こされる。

……俺たちは同じようなことをあと三回ほど繰り返してから、ようやく部活を終了させた。


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