過去ログ - 雪乃「LINE?」結衣「そう!みんなでやろうよ!」
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◆itPh.0zEvU
[saga]
2016/05/01(日) 21:08:02.16 ID:0Wnj0Qzk0
朝会って話すのをやめてから、なんだか変だ。
授業中、休み時間、登下校。さらには家にいるときまで雪ノ下のことばかり考えている。
今まではこんなことはなかったというのに、なまじ朝にあれだけ直接会って話し込んでしまったせいか、部活中とLINEでしかやり取りがなくなって物足りなくなってしまったのかもしれない。
そして変なのは雪ノ下もだった。登校前も下校後も、LINEはほぼ毎回あちらから送られてくる。それに部活中はチラチラこちらを見てくる。
あとこれはただの偶然だと思うが、教室の前であいつに会う回数がとても増えた。移動教室でこちらをよく使うのだろうか?
八幡「はあ……」
結衣「ヒッキー大丈夫?なんか最近調子悪そう……っていうか変だけど」
部室で本を読んでいるだけだというのに、俺は無意識にため息をついていたらしい。
その様子を見ていた由比ヶ浜に顔を覗きこまれながら心配されてしまった。
八幡「そんなに変に見えるか?」
結衣「うん。今日の世界史だって先生に当てられたとき『雪……雪ヶ谷』とか言ってたじゃん。今やってるとこイギリスなのに」
八幡「その話はやめてくれ……」
由比ヶ浜に勉強のことで突っ込まれるとは情けない。というかその話出すのは本当にやめてほしい。雪ノ下がそわそわしてるだろ。
八幡「ケータイ直ったから少し寝不足気味かもな」
結衣「……ほんとにそれだけ?」
八幡「……ああ」
まさかこの場で話すわけにもいかないだろう。雪ノ下ともっと一緒にをいたくて集中できてないだなんて。
そんな思考をしている間も雪ノ下と何度も目が合う。その度に慌てて目を逸らしている。
もっと話したい。もっと近づきたい。どれだけ自分を戒めても、そんな感情を抑えきることができない。
多分、雪ノ下も同じだと思う。さすがにここでとぼけるほど俺は鈍感系主人公じゃない。
だからあとは勇気だけだ。そして、それが一番の問題である。
結衣「…………」
由比ヶ浜が俺たちのことを悲しげに見ていることに気づいた。
……そうだ、こいつは勇気を出してくれた。俺なんかのために、傷つくことを分かっていながら勇気を持って踏み込んでくれたんだ。
その勇気を受け取っておきながら何も行動しないのは違うだろ。何が正解かなんて分からないがそれが間違ってることだけは確信できる。
なら、せめて自分にとっての正解を。
思考を遮るようにチャイムが響いた。外を見れば太陽もほとんど沈んで今日最後の輝きを見せている。
雪ノ下が読んでいた本を閉じる。部活終わりの合図だ。俺と由比ヶ浜も読んでいた本や弄っていたケータイをしまう。
雪乃「……比企谷君?」
八幡「あ、いや、なんでもない」
おそらく難しい顔でもしてしまっていたのだろう、雪ノ下に心配させてしまった。
だがそんな顔をしてしまうのだって無理もないだろう。雪ノ下に近づきたい……いやもっとそれ以上を望んで、しかもそれを実現させようとしているんだから。
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