過去ログ - 雪乃「LINE?」結衣「そう!みんなでやろうよ!」
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931: ◆itPh.0zEvU[saga]
2016/05/01(日) 21:08:59.21 ID:0Wnj0Qzk0
雪乃「それでは行きましょうか」

八幡「ああ……なあ雪──」

雪乃「由比ヶ浜さん、今日も下駄箱で……あ、ごめんなさい比企谷君。なにかしら?」

八幡「い、いやなんでもない」

俺の覚悟を込めた一声はいとも簡単にかき消されてしまった。やばいだいぶメンタルダメージ負ったんですけど。一週間くらい学校休みたい。

と、由比ヶ浜がなぜか俺のことを見ていたことに気づいた。首を傾げながらもとりあえず帰るために教室から出ようとしたところで。

結衣「あ、そ、そうだ!あたしこのあと急ぎの用事があって!だからヒッキーがゆきのんのこと送ってあげて!」

八幡「え、待っ……」

俺の返事も待たずに、由比ヶ浜は部室を走って出ていってしまった。俺と雪ノ下の二人だけが部室に残される。

何とも言えない空気が俺たちの間に漂う。

八幡「えっと……とりあえず出るか」

雪乃「……そうね」

どちらにしろチャイムは鳴ってしまっているのだ。あまり長居していたら平塚先生辺りが来てしまう。

二人で歩く廊下。下校時刻を過ぎた校舎には音はなく、足音だけが廊下に響いている。

雪乃「さっき由比ヶ浜さんが言っていたことだけれど……」

八幡「お前が良いなら送るけど」

雪乃「……え?」

八幡「だから……お前さえ良ければ、駅まで送るけど」

雪乃「そ、そう。……ありがとう」

お互いに一度も顔を見ないままま会話をする。LINEで話すのと実際に会って話すのでは違うのだと、改めて思い知らされる。

八幡「別に。……元から誘おうと思ってたんだよ」

雪乃「何かあったの?」

八幡「なんもないけど……強いて言うならあれだ、朝会わなくなっただろ。だからだ」

雪乃「……随分と積極的になったのね」

八幡「変な風に変わって悪かったな」

雪乃「変なのは元からでしょう?それに……」

そこで言葉は途切れた。雪ノ下の方を向くと、彼女は優しい笑顔を浮かべて俺を見ている。

雪乃「私は嬉しいから」

それだけ言ってまた彼女は前を向いてしまう。俺も何も答えることができないまま、前を向いた。

雪乃「……なにか言ってほしいのだけれど」

八幡「コメントを求めるなよ……」


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